離婚後の住居

離婚時の話はもっぱら慰謝料・財産分与と子の親権がメインになりますが、これらのことは直面している問題をどうするかという話になります。ですが、いざ離婚をしてしまうと新しい環境での生活が始まってしまいます。
離婚後の住居については、特にお子さんがいる場合、頭を悩ませる問題です。小学校や中学校に通っていれば転校をしなければならないこともあり、お子さんにとっても辛い別れを経験させることになったり、転校先でうまくやっていけるのかという心配も生まれます。

また、仕事の有無や経済状況によって次の3パターンが主な離婚後の住居になります。
①実家に帰る
②賃貸を探す
③今の家に住み続ける

①実家に帰る

仕事をしていないまたはパートなどの収入しかない人にとって実家に頼れることは生活費の面で大きなメリットになります。場合によっては親に子どもの面倒を見てもらいながら働くということも可能になり、家賃・保育園を抑え収入を得ることができます。

②賃貸を探す

毎月の家賃だけでなく入居時には引越費用や敷金など一時的に大きな費用がかかります。また、保証人をどうするのかといった問題もあります。収入に不安があるのであれば、市営住宅・府営住宅やシングルマザー向け賃貸なども検討してみてください。

③今の家に住み続ける

●結婚生活のために借りた賃貸物件であれば離婚して人数が減ることにより割高感がありますが、今後も家賃を払えるかが一番の問題となります。公共料金の支払いの変更手続などが必要になるかもしれませんが、転居費用はかかりませんし、子どもも一緒に住むのであれば転校しなくていいというメリットはあります。
●購入した物件であっても、ローンの有無により大きく変わってきます。ローンが残っている場合、誰が払うのか・払い続けられるのか等を検討し、その内容に応じて銀行との間で交渉する必要があります。
●ローンがない場合は、比較的問題は少なくなります。
ローンの有無に関係なく、財産分与などで不動産の名義人が変わるのであれば所有権の変更登記は早めにしておくことです。最悪の場合不動産を失います。また、固定資産税と公共料金の支払いの変更手続は必要です。合鍵の回収も忘れないようにしておきたいところです。

①②のように家を出ていくときは、市役所に転出届・転入届を出して住民票を移し(DVから逃れるようなときは住民票交付の制限を受け)、郵便局で転居・転送サービスの届出をしておく方がいいでしょう。

勢いで飛び出して友達の家を転々としたり、ネットカフェや安ホテルで寝泊まりするような事態は避けるべきです。

離婚後の生活

離婚後の住居は確保できても、生活ができなければ意味がありません。定職に就いている方であれば負担も少ないですが、慰謝料の支払いや生活環境の変化などがあれば、多少生活を見直さなければなりません。生活費がいくらかかるのかを計算しておく必要があります。
小さいお子さんがいる場合は成長に伴い支出も大きくなりますが、10年、20年先の生活費まで考えることは無理があります。ファイナンシャル・プランナーはライフプランを作成して将来の収支状況をご提案しますが、ここでは当面の問題に着目します。
月ベースでどれくらいの金額なのか検討します。

収入

給与安定性あり
年金安定性あり
賃貸収入貸付物件があれば安定性あり
慰謝料・養育費安定性は低い
児童扶養手当条件はあるが安定性あり

支出

家賃固定額
食費子の成長や物価により変動あり
衣類等季節による違いや靴下など消耗の多いもの、子の成長なども考慮
水道光熱費冷暖房などの変動はあるが固定的支出
通信費電話・インターネット等固定的支出
税金・保険料社会保険だけでなく、生命保険なども含む
保育費・学費入学などの節目や行事などで一時的に費用がかかることもある
医療費通院している場合はもちろん、突発的にかかる費用も計上
その他上記以外に考えられる支出

支出については、「切り詰めれば何とかなる」という計算はやめてください。実際に生活してみると細々とお金がかかるものですし、精神的に余裕がなくなってしまいます。支出が大きいときは、行政などの福祉優遇制度を利用して免除や割引もしくは融資を受ける方法もあります。
収入源の確保をして支出を抑える算段ができてから離婚をする方がいいでしょう。